エンゼルバンク ドラゴン桜外伝(14) <完> (モーニングKC)
三田 紀房
講談社 刊
発売日 2010-08-23
オススメ度:★★
『社会人のドラゴン桜』最終章 2010-09-23
『受験』をテーマに、大学受験、就職活動、転職と描いてきた作者の『転職編』最終巻。
『ドラゴン桜』で教師をしていた井野真々子が転職代理人に転職し多くの人の転職を扱ってきたが、今再び転職の誘いが……という巻
当初、転職という『大人の受験』に対するノウハウものとして始まった当作だが、東大や一流企業という【正解】が明確だった前作らとは異なり、いったんのゴールから変化を求めていく転職には読者にわかりやすいドラマのゴールが設定できず、中盤から転職代理人も転職していくという方向にスイッチ、井野自身のゴールを探していくという形にならざるを得なかった。
それは結局ジュブナイルのフォーマットで済む少年漫画の枠組みで連載していた『ドラゴン桜』と、青年誌の連載の違いといった面も浮き彫りにし、極論を断言してまとめるという作風の着地点としては消化不良だったと思う。
とはいえ、人が知りたいと思いつつ情報の少ない『転職』を受験に見立てる着眼点や、個々の事例に対するくだけた紹介の上手さ、一話に一キャッチフレーズといった構成の安定感はさすが。誌面連載としては十分楽しめた。
まとめ読みするならば買いだが、長らく待たされてぽんとこの最終巻を読むというのは少々辛い。そんな感じの最終刊。
ビジネス本バブル崩壊に伴いパワーダウン 2010-08-25
完結した。最初は、コミックの形式ながら、ビジネスマンの働き方、仕事術といったところを学べるいい本だと思って読んでいたが、だんだん、話が大きくなって、日本を変えるとか、方向性が変わってきた。
もちろん、それはそれで大切な事なんだろうけど、どうも自分には合わない。
また、連載当初は、ビジネス本ブーム、特に20代、30代のビジネスマンの自己啓発的な本の流行もあり、それに乗っかった感じだったんだけど、ビジネス本バブル崩壊に伴い、このコミックも変化していったような気がする。
農業改革や今巻で取り上げられている医療改革(必ずしも著者が言うように医療の自由化はいいことばかりではないと思うけど)は、重要だと思うけど、読んでもあまり面白くない。そういうところに、読者のニーズはないのではないか。「日本支配計画」よりも、まずは自分の成功ってところかしら。
「夢を語るということはドン・キホーテになることです」って言葉があるけど、ドン・キホーテの結末って悲惨なことになるんじゃなかったっけ?
それが夢を語るために必要なのかな。
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