マネーの拳 4 (ビッグコミックス)三田 紀房
小学館 刊
発売日 2006-08-30
オススメ度:★★★★★
道がなければ作ればいい。この発想はビジネスの基本。不可能なんて言うな! 2007-05-26
ケンは一ツ橋物産から契約を切られる。しかし、これで自由だ、と契約打ち切りを気にも留めない。直営店では、自分で考えたことをやり、自分で作ったものを自分で売ることができる。成功するにしても失敗するにしても自分次第。自分達で作っているから、社員に泣いてもらえば、生産量はいくらでも調整できる。そして、商品が売れれば即金になる。マージンを抜かれないから、成功したときのリターンは大きい。会社の規模は小さいとはいえ、これらの点は安定した経営にはかなりの強みだ。やっと、これで井川と同じ立場に立った。
井川は、大企業の力を使って、いろんな妨害工作を仕掛けてくる。大企業からの圧力により、人はケンから離れていく。友人と思っていた人があっさり裏切る。これが大企業の力。
この巻で最も気に入ったところは、日高がケンの経営方針に反対するところ。
「船の行き先と出航は決まっている。船長が気にいらねぇ、行き先が不安だと、うだうだ言っている奴は船に乗せずにおいて行く」
これはいい台詞だった。
確かに、船長は二人はいらない。無能な船長を見限るなら、船を降りて別の船に乗ればいいし、自分が船長になりたきゃ、自分の船を作るべきだ。自分の役割が分かっていない奴は、他人の領分を侵す。他人の足を引っ張る奴は、会社にとっては邪魔だ。そもそも、自分でアイディアを生み出す努力をせず、社員の意見を当てにする経営者にろくな奴はいないし、自分がいいと思ったものを社員に批判されて止めてしまうような奴は、経営者になる資格すらない。T−BOXのアイディアはいかにその存在を大衆に認知させるかが勝負。いわば多数の店舗がセットになって初めて大きな成功が望めるアイディアだ。1号店が成功してから2号店という考えは有り得ない。2号店を出さなきゃ1号店がポシャって終わり。しかし世の中には、このことをいくら説明しても分からない人がいる。先が読めない人...ケンの日高に対する態度は一見冷たいが、こういう決断を出来ない経営者は、結果として社員全員を路頭に迷わすことになる。どっちの経営者が社員を幸せにするかは考えるまでもない。
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